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Matzにっき


2008-01-31 [長年日記]

_ ITPro Expo

ホテルで朝ご飯をいただいて、ゆりかもめで会場へ(一駅)。

で、電車を降りたらwakhokの丸山先生を見かける。 あいさつしてそのまま講師控え室まで。 で、丸山先生なんだか面白いことを(Rubyで)はじめたみたい。 もうちょっとしたら公開する、とか。

そうこうしているうちに高橋さんがいらっしゃる。 うーむ、イケメンだ。おしゃれだし。

が、実際に話してみると、 外見や分野はともかく性格や行動がかなり似ている。

対談してても何回も「お前は俺か」とツッコもうかと思ったから。 大勢の観客もいたし、(高橋さん目当てに)テレビ局も来てたから自重したけど。 ほら、気配りもできるんだよ(笑)。

違っている点

  • 高橋さんはイケメン、私は童顔
  • 高橋さんはおしゃれ、私は外見に無頓着
  • 物理的実態のあるロボット、終始バーチャルな言語
  • 万人にわかりやすいロボット、一般人には理解不能な言語
  • ウケるロボットのデモ、つまらない言語のデモ
  • 高橋さんは特許保持者、私はむしろアンチ(ソフトウェア)パテント

似ている点

  • 好きなことばかりやってたい
  • 根はぐうたら、働き者じゃない
  • 他の人の手も借りるが、基本的に個人プレー
  • 最新鋭の技術を開発するというより、既存技術をパッケージング
  • デザインとバランスで評価されている
  • 国内外で講演・デモなどに飛び回ってる

全体的にITPro Expo会場での知名度はともかく、 高橋さんの方がなにかと徹底してるし、成功の度合が高いかな。

で、いろいろと話して楽しかったし、 クロイノやFTのデモを目の前で見れて大感激だったんだけど、 最終的にお客さんはどう思ったのかね。

冷静に客観的に振り替えると「変人二人」とかいうようなまとめになりそうなんだけど。

控え室でもさらに話がはずむ。 あちこちでデモを頼まれるけど(ロボットは普通の人が見てもわかりやすいから)、 以前物産展でハクサイの隣でデモするようなこともあったので、 ロボットの価値を下げないためにも安易な依頼は断ることにした、 というのは印象的だった。

まあ、私の世界中から何十倍も依頼が来てそうだし、取捨選択は必要だよね。

ちなみにこの後、「これらかインドに行きます」といって成田に向かわれた。 忙しそう。月に1,2度海外に行くと行ってたし。

そういえば、先週の週刊少年チャンピオンの漫画に 明らかに高橋さんをモデルにした人物が(棚橋さんという名前で)登場していたのだが、 ご本人はご存じないとのことであった。秋田書店の関係者は バックナンバーをロボガレージに送るべきだと思う。

その他、いろんなことを話したが、すべてためになった。 私のためにありがたい対談であった。日経BPさん、ありがとう。

当日のレポート

さて、ここで出番は終わらない。次は「Ruby検定」の解説である。

で、これら検定はぜんぶ「〜の○○検定」というフォーマットのタイトルがついているのだが、 「マイクロソフト」、「シスコ」などと並んで「まつもとゆきひろ」とあるのは なんの「いじめ」なんだろうか。

【ITpro EXPO 2008】ITpro EXPO検定に挑戦し,撃沈される:ITpro」とかを見る限り、Ruby検定は人気ないみたい。

で、解説者が実際に検定を受けてないのもなんだよな、と思い、 また、不人気なのは残念なのでサクラも兼ねて、 会場で受験する。まあ、問題作成側であったので良い成績はむしろ当然で、 なんかのミスがあったらどうしよう、とドキドキしたが、 首尾よく100点。

で、得点をスタッフのお姉さんにチェックしてもらうのだが、 その時ネームタグ(ICチップが入っている)をみて、 「くすっ」と小さく笑ったのを見逃さなかった。

今、「自分で受けてら」って思ったでしょ。 私でも思うもん。 だから、やっぱり「RubyアソシエーションのRuby検定」にしとけば良かった。 えーん。

気を取り直して。

実際の解説であったが、あまりお客は居なかった。 かなり関係者も目立ったし。やっぱり現時点ではまだ魅力不足だよね。 はじまったばっかりだし、どのくらい仕事につながるかも未知数だし。

いずれにしても、解説はせねばなるまい。 メイン解説者の大場さんが、「私は2回目で落ちました」という自虐ネタを 披露する。ちなみに奥さんは合格です。

で、適当にかけあいをしつつ解説をこなす。 予定よりもたくさん説明できた。 やっぱ他の言語(JavaとかPHPとか)から意識を切り替えられないと 間違いやすいみたい。Timeメソッドでaddとか使っちゃったり。

で、飛行機に乗って米子空港経由で帰る。 くたびれた。

_ 自分の経験の枠組みは自分で変えられるか? - アンカテ(Uncategorizable Blog)

essaさんによる提言。私の記述不足から起きた「話題」も このようなコラムの引き金になったのだとしたら本望だ。

_ [言語] やじうまWatch: 広く使われるプログラミング言語「PHP」を巡る議論に注目集中

やじうまWatchにまで取り上げられちゃったよ。 「ある「ハッカー」の顛末」以来だな。 みんなよっぽど話題がないんだろうか。

おかげで、すごいアクセスが来ている。夜とかサーバーが落ちそうになるくらい集中した。

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]
_ oo (2008-02-04 18:58)

ITproの解答解説記事を見ると、ブロックの引数のことを「イテレータ」と呼んでいるのですが、間違い?それとも「イテレータ」の意味は再定義された?

_ まつもと (2008-02-04 19:50)

間違いですね。どこで間違えたんだろう? 確認します。

_ とおりすがり (2008-02-05 10:33)

対談、聴講させてもらいました。<br>あくまで個人の感想ということでご容赦いただきたいのですが、ちょっと司会のフリがどうなのかなぁ…と思って聴いていました。<br>お二人がそれぞれの分野ですばらしい技術者であることに異論はないのですが、「独創的な開発のために必要なものは何か」というテーマについては「いやぁ、おれたち、好きなことやってるだけだから」ということになってしまって、「いや、えっと、だからどうしてそうやって没頭できるのか、どこからその発想はくるのか」とかをMCの方には掘り下げてほしかったと思いました。<br>たとえばまつもとさんはパッケージングの妙で、成功したとおっしゃってましたが、じゃぁ、なぜパッケージングに着眼したのか、とか。高橋さんが女性型ロボットを作った時も「作ってみたら、こんな難しさ(小さいボディのなかにどうパーツを組み入れるか、強度を保つか)がわかった」とおっしゃっていましたが、それはやってみたらわかった、ということで、「女性型ロボットを作ってみよう」と思った動機は別のところにあったのだろうという感じでした。新しいコミュニケーションの形が生まれる、みたいなことをおっしゃっていましたが、そういうところが聞きたかったなと。<br>あとは苦労話でしょうか。苦労話のなかにその人の創意工夫があるはずですから…。(好きでやってるから、それすらない???(笑))

_ まつもと (2008-02-05 10:38)

私については苦労ってのはあんまり覚えてないです。<br>昔から辛いこととかあんまり記憶できないみたいで。<br>面倒だったり手間がかかったりしたことはあったと思いますが、あんまり苦労って印象はないですね。<br><br>高橋さんと控え室とかでちょっと話した範囲内では、彼の苦労は「モチベーションの維持」のようでした。なんかやる気ないのをどうするか、とか。〆切がある仕事もあるわけですし。<br><br>そういえば、そういう「やる気出ね〜っ」ってのは、私にもいつもありますね。苦労とは違う気がするけど。

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