朝日新聞の記事によると 経済産業省はこの夏「ハッカーの甲子園」を開くのだそうだ。
で、そのハッカーの甲子園では
全国の高校生、専門学校生の20チームが、お互いのサーバーに侵入する腕前を競い合う。優勝者はコンピューター研究で有数の米カーネギーメロン大やダートマス大に留学させる計画
だそうだ。
ここで疑問がある。この「ハッカー」はいわゆるハッカーなのだろうか。 つまり、我々が言うところの「ハック」するところのプログラマである「ハッカー」、 あるいは言葉を変えれば「ハッカーはクラッカーではない」の「ハッカー」なのか、 それとも、最近指摘するのもあきらめそうなマスコミ用語としての「ハッカー」、 すなわちシステム侵入者としての「ハッカー」なのか。
このハッカー甲子園(正式名称は「第1回セキュリティー甲子園」らしい)の競技内容がシステム侵入である以上、 この「ハッカー」は「クラッカー」と同義でシステム侵入者の意味であることが推測できる。
ところが、一方、 朝日新聞の当該記事には、
〈ハッカー〉日本ではネットワークからコンピューターシステムに不正侵入して、サイバーテロやデータ改ざんなどの犯罪を引き起こすような悪い意味で使われるが、本来は寝食を忘れてソフト開発などに没頭する人を指す。基本ソフト(OS)のリナックスやインターネット閲覧ソフトなど、常識を破る革新的な開発は、こうしたハッカーが担ってきた。
とあり、経産省もこの大会の目的として
大会を通じて優秀な人材を集め、英才教育を受けさせることで、ソフトウエア産業の国際競争力をつけるねらいだ。
を掲げているらしいので、集めたい人材は「破壊活動に長けた人物」ではなく、「優秀なソフトウェア開発者」としてのハッカーのようにも思われる。
これは一体どういうことなのだろうか。
「ハッカー」と「クラッカー」が混同されているのは周知の事実だが、 そのねじれが生んだ偶然のいたずらなのだろうか。 あるいは、高いシステム侵入能力を持つ人間は、情報を集め、 実践する能力と知識の故に優秀なソフトウェア開発者になれると考えたのか(スクリプトキディーは優秀な開発者にはなれそうにないけど)。
はたして、システム侵入能力の高い人物は、ソフトウェア開発において「優秀な人材」たりえるのだろうか。
いや、待てよ。
という流れが考えられないだろうか。なんとっ、恐るべしニッポン、恐るべし経産省っ。
いやいや、考えすぎに違いない。
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