集会終了後、岡山へ。
行きはとにかく眠かった。 事故せずに着いて本当によかった。
で、いろいろと興味深い話が聞けた。 次世代の育成とか、人の話を聞くとか。
自分ができてないところだけに耳が痛いこともあった。
うちに帰ったらすっかり遅くなってた。
RailsConfの情報がブログに載り出した。 リンク先はDHHのキーノートのレポート。
楽しそうだなあ。でも、1500人超のカンファレンスなんて想像できないんだけど。 いや、OSCONはそれ以上の規模だったけど(会場も同じだし)、 単一テクノロジーのカンファレンスじゃなかったし。
今年のRubyConfも規模が大きくなっちゃうのかなあ。
Bruce TateによるRailsケーススタディ。
『JavaからRubyへ』と同様に、冷静かつ公正な態度は好もしい。 その上でRuby(やRails)を選んでくれるというのだから、これ以上はないだろう。
先日の「LazyListの機能を(Rubyの)Arrayに追加したい」というエントリへの 弾さんのコメント。
まあ、自分でも「このアイディア、サイコー」と思ってるわけではないので、 批判やら指摘やらは歓迎するのだが、 それでも、ListはArrayではない、というのは適切な「読み」ではない、と思う。
というのも、私が欲しいと思った「LazyListの機能」は「Laziness」であって 「Listであること(List-ness?)」ではないからである。 だから、LazyListの機能を追加したArrayは「ListでありArrayでもある」という キメラのようなものではなく、LazyArrayである。
「長さが決まってないArrayがありえるのか」というツッコミもあるだろう。 が、queueやらstackやらとしての機能までも備える「大クラス主義」のRubyのArrayである。 ある時点でサイズが決まっていないなど些細なことではないだろうか。 アクセスがO(1)である点も、「値が確定している範囲内ではO(1)」で十分だと考える。
ついでにいうと、Perlの「リスト」はプログラミング言語の観点からみると 相当に「変態的」なので、これと比べてもらっても困る。 Perlのリストって値のような値でないようなものだし。 少なくともPerlにおける「一級市民」ではない。
リストと配列の両方を持つ言語といえば、Lispがあって、 こっちを引き合いに出されるのであれば、ずっと良かったと思う。
でもねえ、本当に扱いたいのは「オブジェクトの列」にすぎないんだから、 コンピュータが十分に賢くて、リストだの配列だのと考えることなく、 適当に高速に動いてくれるのが一番いいんだけどねえ。 リストだのタプルだの配列だの使い分けるのは面倒だ。
出た*1。
今回はややコンパクト。 私の担当は「APLとJ」。 ま、改めて勉強するに
ということで、APLが読めないのは必ずしもギリシャ文字のせいではないことが はっきりした。って、そういう記事なのか。
*1 って、実際に書いてるのは24日だから遅すぎるけど
Ruby on RailsでできているMyITproの実装の話。
こういう話はたいてい表で語られることはないし、 たまに話されても、あまり上手なプレゼンではなかったりするのだが、 これに関しては書き手が記者の人であるだけあって 特殊な内容というわけではないが、読み応えがある。
面白かった。
Andy Tanenbaum教授はあいかわらずマイクロカーネルの信奉者だけど、 世の中はその方向に進んでないよね、あんまり(最近の状況を)学んでないんじゃない、という話。
この指摘の真偽はともかく、 確かに世の中の動きの方向はなかなか予想できないから、 過去の成果によっていると置いてきぼりにされちゃう危険性はいつもあるよね。 「過去の栄光」がある人ほど危ない。
言語分野でも
などという「予想外」が発生してるし。これからも予想は裏切られるに違いない。
しまねオープンソース協議会月例のオープンソースサロン。
今回はサン・マイクロシステムから技術者の藤槻 泰宏さんをお呼びして、 Project LookingGlassについて。
正直、「ビジュアル系」にはあまり強くないのだが、 これは面白いと思った。 「APIも簡単」ということだったので、興味深かったのだが、 Javaなんだよねえ(苦手)。
いずれにしても見かけのインパクトがあることは重要である。 10年以上鳴かず飛ばずだったRubyは、やはりデモで華がない。 あれはダメだよね。いくらなんでも「Hello World」じゃ。
それに比べて、Ruby発展の起爆剤になったRailsのデモのインパクトのあること。 「15分でWebアプリケーションをゼロから作ります」とか。 マーケティングの極意はやはり「見せて理解してもらうこと」にあると感じた。
その後、懇親会。「ひらメソッド」のひらさんと 隣の席で、いろいろ面白い話が聞けた。マルチコア時代の新しいOSについて、とか。 そういうOSができたら、ぜひそこでRubyが効率良く動くようなことを考えたい。
タイムラインに続く「NiftyサービスRuby on Railsシリーズ」第二弾。 ま、ユーザにとってはRailsで構築されてようがなんだろうか関係ないんだけど、 プレスってのは、イメージだから、ほら。
今度はプロフィールを扱うサービス。Nifty色を薄めるためか、 Niftyという文字は目立たないようになっている。
プロトタイプは増井雄一郎さん(masuidrive)さん、 実装はNaClをはじめ、複数の企業からの技術者の協力で、実現された。 お疲れ様でした。
かずひこくんの転職記。 いや、たいしたものだ。
私の語学力(英語)は日本人の平均以上だと思うんだけど、 それでも
「語学力が弱い」というだけの理由で自分の可能性を狭めるのは本当にもったいない
というのは頭では理解できても、実際に海外に転職するところまで踏み切れない*1。 彼の勇気ある行動には脱帽する。
*1 誘われたこともないけど
ついこの間発表されたDLR(Dynamic Language Runtime)が、 もうMonoで動くようになったという話。
なんと16日で移植完了だとか。 正直、もっとずっと時間がかかると思っていたので、(うれしい)意外であった。
Mono、やるじゃん。
弾さんによるErlang評価。 「文法が変だが面白い」。
同意である。もうちょっと「普通」の文法にしたらどうかなあ、と私も思う。 もっともErlangの文法はPrologの影響を受けてるらしいので、 今さら変えるのは難しいのかもしれない。
あと、向井さんからのフォローアップが「dankogai の Erlang 評に一言いうことにする - val it : α → α = fun」にある。
実際に「普通の人」の手に届くのはErlangではなく、 その次の世代の言語じゃないかなあ。
ポルトガル語でRailsの本を書いているFabio AkitaがRailsのコンサルタントである Surgeworksに就職した、という話。
これだけだと、別に珍しい話でもなんでもないが、注目したいのは
国を越えた在宅勤務(特にRubyをベースにしたもの)が、 現実的になってきているということである。
もっとも、以前からDHHはデンマークにいて37signalsのために 働いていたり(今はシカゴに引っ越したけど)、アメリカベースの企業では 別に珍しいことではないのかもしれない。
東京へ。某外資系企業が社内技術リーダーシップカンファレンスの講師として呼んでくれたからだ。
実は昨日、愛用のThinkpad X31が不調で電源が入らなかったり*1したので、どうなることかと思ったのだが、 人類が数千年前から愛用してきた情報機器(紙とペン)を活用することでなんとかなりそうだ。
羽田から会場までハイヤーが手配されていた。さすがリッチだ。
で、結果からいうと講演は成功だったと思う。 発表内容は英語だったのだが、昨日紹介したRailsビデオも含めて おおむね好評だったようだ。こういう場に呼ばれるということ自体が、 Rubyがメジャー化した証拠だよね。
講演終了後、いろいろと情報交換(雑談とも言う)をした後、 再び羽田までハイヤー。松江に帰る。
*1 Fan Errorだそうだ。検索するとわりと珍しくない症状らしい。今回はファンの掃除でなんとかしのいだ
で、メジャー化するとこういう話も来るわけだ。
XPの実践やオブジェクト倶楽部の運営で知られる永和システムと業務提携という話が 発表された。永和さんはうちよりずっと規模が大きいのにこうやって話を持ちかけてもらえるというのがありがたいことだ。
NRIがオープンソースの救急サービスを開始、という話。
自分が提供したプラットフォーム限定で問題解決を支援するサービス(SpikeSourceとか)は あるが、そのような制約の一切ない状況での救急サービスは珍しいのではないか。 一回99万円という値段が高いか安いか判断するのは難しいが、 「気軽に助けを呼べる」というのは安心感を呼ぶし、 こういうサービスが存在しているということそのものが、 保守的な層にオープンソースを受け入れてもらうために有効なのかもしれない。
このサービスのメニューにはRuby on Railsも含まれている。 なぜか「スクリプト系」ではなく「Java系」に分類されているけど。
なんとなく、Rails系の対応を行う人の顔はよく知ってるような気がする(ほのめかし)。
Rubyでも書けるぞ、という話。 「だからどうした」と言われそうな気もするけど。
しばらく前にオープンソースマガジンに書いた記事が、また公開された。 今回はハッカーと仕事。
この中で、
この会社はハッカーの扱い方を心得ていて、居心地の良い職場環境を提供してくれています。
という部分に某所でツッコミが入った。要するに「居心地が良い」のは、 まつもとの立場が特別だからで、NaClに入れば天国というわけではないということ。 めちゃめちゃ給料が高いわけでもないし、 仕事の負荷が低いわけでもないし。
私は「フェロー」という立場だし、 私の給料は他の皆さんが稼いでくださっているからこそ払われているわけだから、 ま、ご指摘の通りである。書いた時点では、まさかそういう風に捉えられるとは 想定してなかった。私の想像力の足りなさである。
「良い環境」というのは、「青い鳥」のようなもので「どこかにある」し、 「意外に身近なところにある」というのが言いたかったんだけどなあ。 良い環境は口を空けて待ってるんじゃなくて、 自分で構築していくものだと思う。