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Matzにっき


2007年01月09日 [長年日記]

_ [原稿] 仕事初め

本当は仕事初めなのだが、

  • 今日からの出張の準備
  • 金曜日のスライド
  • 日経Linux原稿

があるのに、今日になって

4日前に〆切だった原稿についてどうなってますか

というメールが来た。がーん、完全に忘れてたよ。 っていうか、そういう奴なんで、〆切当日に催促してください、お願いします。> 担当の人

仕方がないので、オフィスには行かないで(移動時間もったいない)、 自宅で超特急でスライドを仕上げて(今日〆切)、 夕方から東京に向かう飛行機で4日前〆切の原稿を仕上げ、 ホテルについてから日経Linuxの原稿。

これで私も立派なライターです(〆切を忘れる人は立派じゃありません)。

今回の日経Linuxのテーマは「AJAXとJavaScript」。

ちなみに4日前〆切の原稿は「Rubyレシピブック第二版」の前書き。 この調子だともうすぐ出るはず。

_ [Ruby] Ruby に今一番ほしいもの

は、IDEであるという話。

あんまり、リファクタリングツールとか使ったことないんだけど (私にとってはEmacs全体が巨大なリファクタリングツールなので)、 慣れ親しんだ人には必須なのかもしれない。

動的言語にはリファクタリングツールは難しいって思ってる人もいるみたいだけど、 リファクタリングツールの元祖は動的言語そのものであるSmalltalkなんだから、 難しいってことはないだろう。RubyだとRipperみたいな構文解析をする ライブラリの使い勝手がもっと良いとリファクタリングツールが作りやすい かもしれない。ParseTreeとか?

_ [言語] Ruminations of a Programmer: Why I should learn Lisp

「なぜLispを学ぶべきか」という話。

このエントリだけを見るとRubyでいいじゃんって思っちゃうんだけど、 S式を使った自己書換とかマクロの駆使とかはRubyでは逆立ちしてもできないね。 あと、MOPという概念がRubyにはないので、それを使いたい人も Lispが良いと思う。

_ プログラミング2.0

今風のプログラマ。

この分類で見る限り、私は限りなく1.0的だなあ。 以前の「ニュータイプ/オールドタイプ」の時もオールドタイプだったし。

まあ、結構古いプログラマなんで仕方がないと言えばそうだし、 昨今の2.0ブームも下積みになる1.0の層があってこそ存在できるわけだし。

1.0万歳。

でも、真似しなさいとは言えないな。


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