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Matzにっき


2005年12月16日 [長年日記]

_ 呪われたプレゼン

スライドを仕上げてから仮眠。 その後、ホテルをチェックアウトして、オブジェクト倶楽部クリスマスイベントの会場へ。 と、その前に乗り換えの新宿で軽く朝ご飯。 たこ焼き(それで朝ご飯か)を食べながら、PCで会場の位置を確認。

小田急線で参宮橋へ。

で、会場に着いたらマシンがレジュームしない。 あらら、と思って電源を切り、再度スイッチを入れると なんとBIOSから起動しない。 昨日のとみたさんに引き続きIBMマシンは厄日なのか。 どうして私がプレゼンしようとするとマシンに嫌われるのか。

「Access IBM」ボタンを押しながら電源ボタンを押すと 4回に1回くらいの割合でBIOSが起動する。 BIOSの設定に問題はないように思うが...。

で、BIOS設定画面から改めて起動すると 4回に3回くらいの割合でgrubの画面に到達する。 で、そこまでいくとxdmの起動までうまくいく。

しかし、しばらく使っていると原因不明のハングアップに。

とりあえず、うまく起動できたところまで持っていって 恐る恐るプレゼンを始める。

が、やっぱり途中で固まってしまう。 リブートもしない。あらら。

今までも、プレゼンしようとするとプロジェクターに出力されないことは数知れず。 うまくいくはずの新しいマシンでも今年のRubyConfで出力できなかったし、 今度はマシンそのものがブートしないとは。やっぱり呪われているのか。

そこで記憶を頼りにしゃべりでカバーしようとしたが かなり無理がある。でも英語でなくてよかった。

途中休憩を入れさせてもらって再挑戦したらブートした。 だましだましプレゼン再開。 今度は最後までハングせずに終了。

なんともかともひどいことであった。 期待して私の発表を聞きに来た人はごめんなさい。 まあ、おかげでテンションの高いプレゼンにはなったような気もする。

とりあえずこちらにスライドを置く。 ちょっと高橋メソッド風味。誤字だけは直してある。が、実際の発表はこのスライドだけではとても表現できない。いや、良くも悪くも(主に「悪くも」かな)。

私は、いわゆる「アジャイル」な人ではないので、 ここで話しているアジャイルは、XPとかのことではなく、 「変化を許容するやり方」全般のことだと思ってほしい。 途中むりやりXPのプラクティスにつなげてるけど、これは愛敬。

最後に質疑応答。

「Rubyはテストに向かないのでは?」という質問。

「確かにテストを書いてると頭の中の「これから作ろうとしているもの」のイメージが逃げて行ってしまうように感じることもある。でも、それはRubyに限った話ではなく、イメージとコードが近いRubyで目立つだけ」が答え。しかし、あとで考えると「ドライブ感」を重視したテスト方式って開拓の余地があるかも。

「豊富なリテラルを追加する予定がありますか、時刻リテラルとか」という質問。

「とりあえず予定はない」が答え。しかし、しっかりruby-listを読んでいるのね。

「Rabbit使ってください」が要望(須藤さん)。

「はい、...たぶん」が答え。8年以上使っているMagicPointに愛着があるのと、 スライドの準備をするときには時間的余裕がなくて新しいツールを試してみる暇がないことが多いんだよね。あと、Debianパッケージがあると試しやすいなあ。

「本日中に帰宅せよ」との指令があったので、懇親会には出席できず。 ちょっと残念。

帰ったら、島根は東京より寒かった。

_ Thinkpadを復活させよ

帰宅中、空港でBIOSの自己診断プログラムを動かすと、 どうもメモリーがおかしいらしい。

帰宅して、ドライバで裏蓋を開け、 DIMMを差し直すと、とりあえず通常のBIOS画面が表示され、ブートした。

その後、一度ハングしたがもう一度DIMMカードを差し直したら 通常に戻ったようだ。なんだったんだ。やっぱり呪われていたのか。

そういえば、とみたさんのマシンも復活したようだ。


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