«前の日記(2005年02月22日) 最新 次の日記(2005年02月24日)» 編集

Matzにっき


2005年02月23日 父の誕生日 [長年日記]

_ [言語] Teaching my kids to program

子供にプログラミングを教える時にどんな言語を選ぶかって話題。 DanDon Boxってのはすごく有名な人らしい(ごめん、知らないの)。

私だったらどうするかなあ。私の4人の子供たちは、 あいにく(さいわい?)プログラミングに関心がないので そういうことを考えたことがない。 プログラミングってのは自分で学びたいと思って身につけるものだと思ってるし。

でも、いざ彼らが「学びたいんだけど」と言ってきたら、なにを与えるかなあ。

Ruby
やっぱり父親が一番詳しい言語だから(当たり前)。 でも、Rubyってばどっちかっていうと「ハッカーの道具」で素人向けではないような気もする。 ま、そういう点は触れないで教えればよいのだが。
Squeak
やっぱ、一番見栄えがいい処理系といえばSqueak周辺ではないかと。 ただねえ、次につながるかといえばなんか違う気がする。
LOGO
元祖タートルグラフィックス。 子供にプログラムの結果がはっきり見えるのは良い。 でも、ちょっと古めかしい。今でも処理系は入手できるんだろうか。 「次につながるか」という不安はここにもある。
Dolittle
ドリトル先生にお願いしようか。 が、父親もよく知らない言語は教えられないなあ。
ひまわりなでしこ
これも同様。日本語プログラミングにはずっと前から懐疑的なのだ。 ただ、「シンボルを日本語の単語にして構造は通常言語」というのはアリかもしれない。

なんかコレというものがないねえ。

....作るか(ぉぃ)。

_ [Ruby] Probe Object

sshiさんの日記から。

まあ、Rubyを含め動的型言語には、

Rubyでは動的型付けの悪影響で、ライブラリなんかの関数に何のオブジェクトを渡せばいいのかさっぱりわからないことがある。ソース読んでも関数定義だけでは仮引数の個数と名前くらいしかわかんない。

  • 変数宣言に型を書かなくていいなんて、なんて書くのが楽なんだ、ビバRuby!
  • 変数宣言に型を書かなくていいなんて、なんて読むのがつらいんだ、ガッデムRuby!

てなかんじ。

という傾向があるのだが、それに対する対応策として、 「じゃあ実行してみちゃえ」というアイディア。 動的言語万歳。

使い方のわからないメソッドにProbeというオブジェクトを引数にして渡すと、method_missingを活用して

  • そのオブジェクトに対して呼び出されたメソッド
  • その引数
  • メソッドの戻り値の使い方

などを記録してくれるという仕組み。詳しくは元のエントリを参照のこと。

結構いいかも。逆転の発想だ。


«前の日記(2005年02月22日) 最新 次の日記(2005年02月24日)» 編集