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Matzにっき


2004年11月08日 [長年日記]

_ [Ruby]Ruby 講習会初級コース後半 1 日目

講師はかずひこくん。だんだん難しくなってきているのだが、 参加者の皆さん、よく耐えてついてきている。

かずひこくんによるレポート

ところで、録音されたかずひこくんの声は、録音された私の声に似ているのが不思議だ。 実際に話している時に似ていると思ったことはないし、 外見も身長も全然違うのだが。

_ [Ruby]Mondorian Ruby IDE

Ruby用商用IDE。特徴は

  • a dynamic object browser
  • runtime error integration
  • a full-featured project manager
  • syntax highlighting
  • runs identically on Windows and Linux

だそうだ。結構うれしいかも。でも、お金を出して買う人がどれだけいるかはよくわからない。

現時点では無償のテスト版のみ。 最終的にはシングルユーザライセンスが$99、 全社ライセンスが$499。

_ [知財]著作権の過度な保護はかえって収入減を招く〜研究大会基調講演

本来は税金の徴収メカニズムに関する問題を説明したものだが、林氏はこれを著作権に当てはめ、著作権の保護をあまりにもゆるめると無断コピーのために利益が上がりにくくなる一方で、保護をあまりにも強めすぎると今度はその保護に必要なコストが増大することやユーザーの利便性を損なうことが原因でやはり利益が得られなくなってしまうことを説明した。

そうなんだよ。コンテンツホルダーがこの辺を理解してくれれば世の中はもっと住みよくなると思うんだけど。

とりあえず

  • 厳密に定義した範囲内での私的複製は自由にできる
  • その私的複製の範囲は現在アナログデータに適用されているものよりも狭くしない
  • できれば「フェアユース」も認めてほしい

と思っている。それとは別に文化の発展のため

  • 権利許諾先が不明のまま保護(利用禁止)されることがない仕組み
  • 権利利用をただ禁止するのでなく、積極的に肯定するような仕組み
  • 二次使用の柔軟な運用

が構築されると望ましい。なにもコンテンツホルダーの権利を簒奪しようというわけではない。 もうちょっと気軽に、かつ正当に利用させてほしいというのだ。 もっとも、「正当な対価」として考えている価格にかなりの乖離がありそうな気はするけど。 その辺もオープンに市場が形成されてほしいものだ。


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