«前の日記(2004-06-03) 最新 次の日記(2004-06-05)» 編集

Matzにっき


2004-06-04 [長年日記]

_ [特許]青色LEDの日亜化学、今後は「特許出願見合わせも」

アサヒ・コムより。

発明対価として200億円の支払いを命じられた(控訴中)日亜化学が、 今後の方針として特許ではなくトレードシークレットを検討中という報道。

また、企業が技術の機密化に流れると、特許制度がめざす社会全体の技術水準の向上や実用化の促進が妨げられる。職務発明を規定する特許法では発明対価の算定基準があいまいで、産業界からは「特許制度が経営の不安定要因にならないように改善してほしい」という声が出ている。

(「特許なんかやめちゃえ」という言葉を飲み込みながら) 確かに「特許の精神」から考えると大きな後退だ。 が、現実の状況を考えるとトレードシークレットの方が「偶然同じ発明をした場合」の被害がないため、 望ましい局面も多いかもしれない。

でも、リバースエンジニアリングができる分野では、トレードシークレットはあまり有効でないなあ。 医薬品とか分析しちゃえば成分分かっちゃうし、ソフトウェアもそうだな。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]
_ HAL009 (2004-06-06 19:33)

材料の分野もそうではないでしょうか?青色発光ダイオードを分析しても「製法」は分からないでしょうが,使われている「成分」くらいならば分かるでしょう.たとえ分からなくても工場に運び込まれている原材料やその購入先を調べれば,ある程度の類推はできます.「どんな材料を使っても今世紀中に実現できるかどうかさえ分からない.」と,「その材料を使えば実現可能だ.」とでは雲泥の差です.

_ まつもと (2004-06-06 19:41)

ま、そうなんですけどね。<br>ただまあ、どこまで秘密にするか、できるかってのは、よく考えるべき問題ですね。全てを秘密にするんじゃなく鍵となる知識をいかに隠すかと。

お名前:
E-mail:
コメント:
[]

«前の日記(2004-06-03) 最新 次の日記(2004-06-05)» 編集

track feed Matzにっき Creative Commons License This work is licensed under a Creative Commons License.